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コンテンツの無料化について考えてみた

前回の記事を書いた後にほかの人の意見などを見て、ごちゃごちゃ考えていたことが何となくまとまった気がしたので、また記事を書いてみることにしました。

前回記事

hibikan.hatenablog.jp

 

色々な人の意見を見ていると私と同じように西野さんの売り方は良いと意見が大多数だったように感じます。特に業界で有名な人などは無料化に賛成の人がほとんどのように感じました。

では詳しく絵本無料化戦略は何が良かったのか。私が考えるに絵本の実物が持つ価値がネットで無料で公開したとしても高かったからであると考えています。

まず絵本の価値を細分化すると文学的な価値、芸術的な価値、実用的な価値の3つに細分化できるのではないかと考えています。

文学的な価値は単純に本に書かれている文の価値です。これはネットで無料公開された際に全文掲示されているため、実物の本に価値は残っていないといえると思います。

次に芸術的な価値。これは絵のすばらしさや色彩の良さといったところです。これは大体半分程度実物でも価値が残っているといえると思います。それは絵のすばらしさはネットの公開でも十分伝わるのですが、どうしても機械を通しているのでネット公開では色彩は完ぺきには読者に伝わりません。西野さんご自身も「特殊なインクを使っている。」とブログに書いていました。なので色彩に関しては実物のほうがより魅力的であるといえると思います。

最後に実用的な価値。これは絵本を読み聞かせたり、子供に与えるなど実際に使用する際の価値です。これは大きく実物が勝っているといえると思います。ネットで公開されたものを印刷すれば絵本のように使用することもできますが、手間がかかりますし印刷した際の解像度は大きく下がると思います。そして、子供が扱うには耐久力が著しく低下すると考えられます。そうなると実物の絵本の実用的価値が大きいといえると思います。

これらを総合すると特に絵本を使うであろう小さい子供や、その親や教育者の方は実物の絵本のほうが価値が高そうに見えます。そうなるとネット無料公開というCMは非常に価値があったといえると思います。

 

では今回の本題。ほかの分野ではどの程度無料化が通用するのでしょうか。

初めに前回取り上げた音楽業界はどうでしょう。音楽の場合は2段階の購入障壁を経て曲を購入すると考えています。

一つ目の障壁はYouTubeです。これは完全無料で曲を聴くことが出来ますが通信料がかなりかかりますし、全曲聞くことはできません。そのデメリットを許容できない人は次の障壁へ進みます。

二つ目の障壁はTSUTAYA等のCDレンタルサービスです。私のイメージとしてはこの障壁で止まってしまう人が多数いるように感じます。CDをパソコンなどに取り込んでしまえば、CDを買ったときとほぼ同じように曲が聞けてなおかつCDを買うよりも安い。かなりメリットが大きいです。TSUTAYAがこれだけ成功したのもうなずけます。この障壁をすり抜ける人はCDをコレクションするタイプの人や、アーティストに対するお布施の意味、CDについてくるライブのチケットの先行予約や限定グッズを目当てにする人等が考えられます。

私は新作CDは買う派ですが旧作はレンタルしてしまいます。特にライブに行かないのにも拘らずCDを買うなんて不思議ですね。

 

では音楽を無料化するとどうなるでしょうか。恐らく私のような物好きやファンの方しかCDを買わなくなってしまい、売り上げが大きく下がると思います。そして、TSUTAYAは潰れますね。

これは無料になった音楽を聴く際の障壁が通信制限ぐらいしかなくなってしまうためです。屋外であまり音楽を聴かない人やポケットWi-Fiを持っている人などは気にならない障壁です。なので曲の売り上げの収入が主な場合は無料化するのは難しいと考えることが出来ると思います。

 

次は小説やビジネス本などの一般的な本の場合はどうでしょうか。これはネットで無料公開した場合読者側の感覚としては電子書籍と大差ないです。紙の本しか認めないみたいなもの好きしか本を買わなくなりそうです。

しかし、本の場合は無料化も難しくはないと考えています。それはなぜかというと本のページ数は300ページほどはあります。これをネットで公開した場合広告を300回表示させることが可能になると同義だと思います。広告を300回見せられるのは大きな効果だと思います。ブログに換算すると1万人が最後のページまで読んだとした場合、なんと300万pvになるのでかなりの収入が見込めます。どの程度の収入になって割に合うのかなどはやってみなくてはわかりませんが、不可能ではないと思います。

誰か出来そうな人がいたらやってみてほしいです。応援してます。

 

最後に実際に無料化に成功している例を取り上げようと思います。それはWeb漫画です。一番わかりやすいので「ワンパンマン」を例に挙げようと思います。

ワンパンマン」は下のサイトでほとんど全話無料で見ることが出来ます。(現在では前半のほうはかなり非公開にされているようです)

www.tonarinoyj.jp

前半非公開にされている部分があるとはいえ、最新話は全部無料で見ることが出来ます。そうなるとほぼ単行本最新刊の価値はなくなっているように感じますが単行本もかなり売れているようです。(ソースとしてあまりよいサイトでなくて申し訳ない)

chomanga.com

これってすごいですよね。無料にしても大成功しています。

 

この単行本を買う人の心理を考えてみます。

一つは毎度おなじみお布施的な意味での購入。

二つ目はネットでの無料公開を知らないで買ってしまったパターン。

三つ目はネット公開を知りつつも単行本を買った方が速い等何かしらのメリットを感じた場合。

四つ目として非公開になっているところの漫画のみ購入してその後はネットで見るといった場合。

といったところでしょうか。一つ目の場合は購入するのはいわゆる古参の方、他の場合は新規の方が購入するパターンです。

三つ目の理由を詳しくするとネットで見た場合の時間効率の悪さなどを想像してしまって、詳しくどういった形で連載しているのかを考えずに購入してしまうのかなと考えています。私も「ワンパンマン」を買った際はこのような心理で購入しています。これは単行本の500円程度という安さも関係していると考えています。

(私も書いてみたはいいものの明確な理由がわからないので、ほかに考えられることがあったらこっそり教えていただけると嬉しいです。)

これらを踏まえるとこの「ワンパンマン」のビジネスモデルは新規を増やすことが重要な戦略であり、無料公開が新規の参入障壁を低くしているためにとても有効な戦略であると考えられるのではないでしょうか。

 

まとめとして、戦略として無料化というのは一考の余地があり、不可能ではありません。先に挙げているように難しい場合もあるためすべてがというわけではありませんが、だんだんとコンテンツの無料化が進んでいく可能性は高いと思います。

そう考えると無料のソーシャルゲームがメインとなりつつある日本のゲーム業界は、だいぶ進んでいると考えれれなくもないですね。

無料化のおかげでみんなハッピーになれるのならそれに越したことはないのですが、末端のクリエーターにそのしわ寄せがいかないことを願うばかりです。